土踏まずが痛い(土踏まずの痛み)

土踏まずが痛い原因

偏平足とは

偏平足とは偏平足とは、アーチ状になっている土踏まずのくぼみが浅い、もしくはまったく無く、平らになってしまった状態の足を指します。偏平足は内くるぶしの下あたり(後脛骨筋腱通過部)の痛みを引き起こしやすく、土踏まずがなくなると、歩行に支障が出ることもあります。

偏平足の原因・症状

土踏まずは、足部内在筋(短母指屈筋・母趾外転筋・短趾伸筋)と足部外在筋(長母趾屈筋・前脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋)という二種類の筋肉に支えられ、足底のクッションとして機能しています。
土踏まずをしっかり形成するためにはこれらの筋肉がきちんと働いている必要があり、偏平足になるのは、筋肉が土踏まずを形成する骨を支える力を失うためです。偏平足の代表的な症状としては、「長時間立ったり歩いたりすると足の裏がだるくなる」などがあげられます。

偏平足の治療

小児の偏平足に関しては、ほとんどの場合10~15歳までに自然に土踏まずが形成されます。そのため、症状がなければ積極的な治療の必要はありません。痛みなどがある場合には、アーチ構造を支えるインソールを装着した靴を履くようにします。先天的な疾患に伴う偏平足を除き、手術が必要になることはほとんどありません。
成人期においては、アキレス腱が固くなっている場合も多いため、リハビリテーションを行います。アーチの低下が明らかな場合は、アーチ構造を支えるインソールを装着した靴を履くようにします。重症例では、手術が必要になる場合もあります。

リハビリテーション

足底筋膜炎とは

足底筋膜炎とは足裏の筋肉への負荷による炎症や微小な断裂の繰り返しによって引き起こされる症状を、足底筋膜炎といいます。特に痛みを感じやすいのは歩き始めや立ち上がるときで、歩くにつれて痛みが軽くなるという症状が特徴です。土踏まずの慢性的な痛みや、歩き始めや立ち上がりの際の痛みがある場合、足底筋膜炎が疑われます。

足底筋膜炎の原因

スポーツや立ち仕事

スポーツや長い時間の立ち仕事の際は、常に足底筋が緊張してしまっています。足底筋膜炎は、スポーツや長時間の立ち仕事で足底筋が繰り返し使われることにより疲労が蓄積することが原因で引き起こされることがあります。

サイズが合っていない靴

靴には、足の裏にかかる負荷や衝撃を和らげるという役割があります。しかし、靴のサイズが合っていなかったり、紐が緩くて靴の中で常に足が動いてしまう状態であったりすると、足への負担が増加し、足底筋膜炎に繋がる場合があります。

筋力の低下

土踏まずは、身体への衝撃を吸収する機能を有しており、筋力の低下はその土踏まずへの負担を招きます。足底筋膜炎は、特に足裏や足指の筋力の低下による足底筋への負担によって誘発されます。

足底筋膜炎になりやすい人

  • スポーツ(特にランニングやジャンプ、踏み込み動作が多いもの)をしている方
  • 長い時間の立ったままで仕事をしている方
  • アキレス腱の柔軟性が低くなっている方
  • 足の筋力(ふくらはぎなど)が弱くなっている方
  • 偏平足の方
  • 体重が増えた、肥満気味の方
  • クッション性が低い靴を履くことが多い方

足底筋膜炎の治療

足底筋膜炎では、薬物療法やリハビリテーションによる治療を行います。

薬物療法

痛みを軽減するため、消炎鎮痛剤を内服、もしくは外用します。
痛みが強い場合は、ステロイド注射を一定期間のみ行うことがあります。

リハビリテーション

運動療法(ストレッチや筋力トレーニングなど)、治療器を使用した理学療法、装具療法などを実施します。

リハビリテーション

足の痛みならこのような病気の可能性もあります

足関節捻挫(足関節靭帯損傷)

足関節捻挫(足関節靭帯損傷)足首の捻挫は多くの場合、足首を内側に捻ることで起こります。スポーツ、つまずく、段差を踏み外すなどによって足首を捻り、足関節の靭帯が損傷し、外くるぶしの前や下あたりに痛みや腫れなどが生じます。痛めた部分を押すと痛み、安静時でも痛むこともあります。
捻挫は靭帯が軽く伸びた状態、一部が切れた状態、完全に切れた状態の3つに分けられ、骨折を伴うこともあります。
基本的な処置は安静、アイシング、圧迫、足を心臓より高くする挙上などで、症状によっては消炎鎮痛剤の服用や物理療法も行います。さらに当院では、理学療法士が筋力や柔軟性を向上させるトレーニングやストレッチ・動作指導を行い、再発予防を目指します。靭帯が完全に切れ、手術が必要な場合は適切な医療機関をご紹介いたします。術後のリハビリテーションを当院で行うことも可能です。

外反母趾

外反母趾外反母趾では足の親指が外側に向かって「くの字」に曲がり、付け根の部分が内側に飛び出して痛みが生じます。歩くと靴に擦れて痛みが強くなり、腫れや赤み、足の裏のタコなどが症状として起こることもあります。幅の狭いつま先が細くなった靴を履くと母趾のつけ根から先が圧迫されることが一因になると言われています。ヒールの高い靴は母趾のつけ根にかかる力がさらに強くなってしまうため、外反母趾は中高年の女性に多くみられます。
その他、偏平足など元の足の形や肥満、筋力の低下も外反母趾に繋がります。
足の親指の変形は自然治癒しないため、痛みがある場合は治療を行います。パッドや装具療法、消炎鎮痛剤の服用、物理療法などを実施し、靴やインソールの見直しを行うこともあります。それに加え当院では、症状の緩和のために理学療法士が筋力や柔軟性を向上させるトレーニングやストレッチ、日常生活での動作や歩き方の指導(運動療法)を行っております。

アキレス腱炎

アキレス腱炎アキレス腱炎とは、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)と骨(踵骨)を繋ぐアキレス腱に小さな断裂や損傷を繰り返した結果、炎症が生じることです。アキレス腱に何度も加わるダメージが原因で、特に運動後に十分な休息をとらないとダメージが蓄積しやすくなるため、ランナーの方などに多い疾患です。
症状としては、アキレス腱の痛みや腫れなどがみられます。アキレス腱を押した際や運動開始直後に特に痛みやすく、我慢して運動を続けると徐々に痛みが軽くなるという特徴があります。
問診や触診のあと、超音波検査で診断を行い、必要な場合はMRI検査も実施します。(MRI検査が必要な場合には連携する医療機関を紹介いたします。)
治療としては、消炎鎮痛剤や湿布などの薬物療法や理学療法士による運動療法を行います。また、腱を部分的に切除する手術を行うこともありますが、術後に痛みが生じる場合があるため、慎重に判断します。

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